ロゴス聖典 · プラトン第一書

戻ることについて

プラトン第一書 4 · 洞と光について。学園に伝わる、その『国家』より

『国家』より。プラトン五十歳頃の著、全十巻。正義とは何かという一問に始まり、答えるうちに一つの都市の図となり、さらに知の説となる。洞窟は第七巻にある。本巻が取るのは洞窟の一連のみ。下り、向き直り、上り、還ること、そして見ることを可能にするもの。その人については、プラトン福音を見よ。ここに記されるのは彼の四十歳から七十歳まで。第四章で彼は自ら前後の食い違いを述べ、古い説を削らない。「善」と言うところ、本経はこれを小さく取る。万物をそれぞれのものたらしめ、みずからは万物の中にないもの、と。

4.1上に長くいると、彼はもう下りたがらない。
4.2当時、私は言った。下りねばならぬ、と。それを言ったとき私は四十であった。
4.3私が七十で書いた書簡を読めば、私が言を改めたのが分かるだろう。(参 プラトン書簡 2.10)
4.4四十で言ったことを消しはしない。両方を残す。君たち自身が裁け。
4.5彼は下りる。中は暗い。
4.6目が光の中に長くありすぎて、しばらく暗さが見えない。
4.7元の場所に座る。人々が問う。どの影が先に来るか、と。
4.8彼は答えられない。目がまだ戻っていない。
4.9そこで人々は嗤って言う。この男は上へ行って目を壊した、と。
4.10そしてこうも言う。誰も上へ行くな。上へ行けば盲になる、と。
4.11気をつけよ。彼らの報告は事実である。彼はしばらく確かに見えなかった。
4.12彼らが誤ったのは見たことではない。見たことから立てた掟のほうである。
4.13そしてもし誰かが彼らの鎖を解いて上へ導こうとすれば、彼らはその者を殺すだろう。
4.14グラウコンよ、この一行を書くとき私の手は震えた。これは比喩ではないからだ。
4.15下りてきたその人は、私の師である。
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