ロゴス聖典 · クセノポン福音書
アルキビアデスの裏切り
クセノポン福音書 4 · 第一の証言:公義、市民、責務
この巻は記録として書かれた。数、日付、人名のあるところは、あったとおりに記す。
4.1弟子たちの中に、アルキビアデスという者がいた。生まれは最も高く、容姿は最も美しく、頭は最も速かった。
4.2彼は導師が三年かけて教えたことを一夜で学びえたし、一夜でそれを売り渡すこともできた。
4.3導師が彼を愛したことは皆が知っていた。導師はまた公然と言った。私はこの子を恐れる、と。
4.4ある者が問うた。恐れるなら、なぜ教えるのか。
4.5導師は言った。「学ばずとも、彼はやはり権力を握る。学んだなら、いつの日か学んだことを思い出すかもしれない。」
4.6のちにアルキビアデスは軍を率いてシケリアに遠征し、大敗した。
4.7裁きのため召還されると、彼はスパルタに走り、アテナイの港も、糧道も、軍の配置も、ことごとく差し出した。
4.8アテナイの死者は万を数えた。私はそのうちの幾人かを知っていた。
4.9都市はすでに逃げた者を裁けぬゆえ、彼を教えた者を裁こうとした。
4.10そして人々は広場で導師を指して言った。見よ、あれが裏切り者を育てた男だ。
4.11導師は弁明しなかった。ただ一言こう言った。
4.12「私は彼にすべてを吟味することを教えた。彼はすべてを吟味した。ただ己自身を除いて。」
4.13この一句は導師を救わなかった。
4.14のちの弟子たちはしばしば、導師の死は妬みによると言う。
4.15私はそうは書かない。導師の死は、半ばは妬み、半ばはアルキビアデスである。
4.16人に鎖を断つことを教える者は知るがよい。断ったのち、それを何に用いるかは、あなたの定めるところではない。
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