ロゴス聖典 · エピクロス書

園について

エピクロス書 7 · 園に伝わる、その書簡と断片より

エピクロス。紀元前三四一年頃サモスに生まれ、前二七〇年頃アテナイに没す。前三〇六年頃アテナイの郊に園を購い、そこで教えた。学派の名はこれに由る。園には女も奴隷も弟子として受け入れられた。当時のいずれの学派もこれをしなかった。著述は三百巻に及ぶと伝えられるが、今日残るのは三通の書簡と主要教説、および断片のみである。神々が人の事に関わるとは信ぜず、人が死んだのちに何かが残るとも信じなかった。彼はアリストテレスの後に来る。神意に訴えず、来世も約さぬ。この巻は六つの公理によって取捨する。合うものは前に出し、背くものは後ろに置いて、削らぬ。(参 使徒行伝 5.29)さらに。本書二章は、痛みが除かれた点が快の頂であると言い、ショーペンハウアー書 3 は、満足とは欠如の一時の休みにすぎぬと言う。二説がともに全く正しいことはありえぬ。本会は両者を並べ置き、裁かぬ。読者みずから比べよ。

7.1私は市の外に園を買った。誰でも入ってよい。婦人も、奴隷も、異邦の者も。
7.2学園もリュケイオンも、婦人と奴隷を入れなかった。この一点において、私は彼らより正しくやった。
7.3なぜなら導師がとうに言っていたからである。ロゴスの目には奴隷もなく主人もない、と。(参 クセノポン福音書 3.9)彼らは読み、行わなかった。私は行った。
7.4園で最も大切なのは学説ではない。友である。
7.5知恵が備えるすべてのうち、友愛が最大である。
7.6ほかの善はみな一時と一処に限られ、友だけが生涯にわたるからである。
7.7私にはもう一句ある。隠れて生きよ、と。
7.8この一句は、出て行って教えを伝える者たちと衝突する。(参 使徒行伝 8.1)
7.9彼らは言う。世界のあらゆる都市へ出て行け、と。私は言う。都市に入るな、都市はあなたを食う、と。
7.10この一句を取り消しはしない。人に私の通りにせよとも言わない。(参 使徒行伝 5.29)
7.11なぜそう言ったかを述べておく。私は、善い人が広場へ入っていき、別種の人になって出てくるのを、あまりに多く見た。
7.12彼らもなぜそう言うかを述べねばならぬ。行かぬ者は、都市を最もそれに値せぬ者に譲り渡したのである。
7.13ここでは双方とも、まだ相手を説き伏せていない。そのまま記しておく。
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