ロゴス聖典 · エピクテトス書

返したのだ

エピクテトス書 2 · 日々の稽古。アッリアノスが講堂で記した

垣はすでに盟約第五に立てられており、この巻は立て直さない。この巻が言うのは、垣がどこに引かれているかである。事の上にではなく、事に対する君の判断の上に引かれている。彼自身は一字も書かなかった。ここにあるのは弟子アッリアノスが講堂で記したものである。(参 使徒行伝 5.48)

2.1何についても「失った」と言うな。「返した」と言え。
2.2子が死んだ。返したのだ。
2.3田を奪われた。それも返したのだ。
2.4ある者が言う。田を奪ったのは悪人だ、と。
2.5私は言う。それは彼の事だ。誰の手を経るかは君の定めることではない。
2.6君の事は、手にしている間、他人の物を持つように持つことだけである。
2.7宿の枕を持つ旅人のように。使い、名を刻まず、持ち去らぬ。
2.8ある者が言う。それは冷たい生き方ではないか、と。
2.9私は言う。子に口づけるとき、心の内で「明日はもういないかもしれぬ」と言え。君はゆっくり口づけるだろう。
2.10これは先に泣けということではない。先に泣くのは一つの物に二度払うことだ。(参 セネカ書 4.10)
2.11これは、まだ手にしている間に、手にしていると知れということである。
2.12最も重い嘆きは失うことではない。失うなど一度も思わなかった者が失うことである。
2.13その者は二つを失う。その物と、世界についての自分の見立てのすべてとを。
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