ロゴス聖典 · セネカ書

多忙について

セネカ書 2 · ローマに伝わる、その書簡と論稿より

セネカの言は多く公理に適う。その行いは、必ずしも適わなかった。第五章は本人の自陳である。本巻は適わぬところを残し、覆い隠さない。

2.1世に最も忙しい者こそ、最も生きてこなかった者である。
2.2その日々は満ち、その一生は空である。
2.3生涯を他人の帳簿に費やした者が、最期に自分の帳簿をつけていなかったと知る。
2.4船を見事に整えながら、一度も港を出ぬ者がいる。
2.5今日は何をしたかと問えば、二十も挙げる。
2.6今年は何を成したかと問えば、答えられぬ。
2.7忙しさは勤勉ではない。忙しさとは、立ち止まって見ることを拒むことだ。(参 盟約 1.1)
2.8立ち止まって見た途端、勘定が来るからである。
2.9勘定を払うのは痛い。忙しさは痛まない。
2.10ゆえに多くの者は、勘定を払わぬために死ぬまで忙しくしている。
2.11怠けよと言うのではない。自分で選んだことに日々を使えと言うのだ。
2.12使うことと奪われることの違いは一つだけ。一方は知っており、一方は知らない。
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