ロゴス聖典 · ジョン・スチュアート・ミル書
買わなかった選挙について
ジョン・スチュアート・ミル書 4 · 自著。『自由論』と『自伝』より
この人は自ら書いた。彼はこの経の中で唯一、宗教を持ったことのない者である——捨てたのではなく、はじめから持たなかった。第二章と第三章は、本経に欠けていた一事を補う。会規七が柱廊に経文を駁すことを許す、その理由である。
4.1六十の年、議員に立つ気はあるかと訊きに来た者がいた。
4.2私は条件を並べた。並べ終えて、これで終いだと思った。
4.3言った。私は票を頼みに回らぬ。
4.4言った。私は一文も出さぬ。選挙の費えは払わぬ。
4.5言った。当選しても地元の用は務めぬ。私は国の事のために入る。
4.6さらに言った。私はあの場所に入りたくない。
4.7それでも彼らは私を立てた。
4.8ある集まりで一人が立ち上がり、私の書いた一節を手にして、衆前で読み上げた。
4.9その一節はこう言う。英国の労働者は、他国と違って嘘を恥じはするが、しかし概して嘘をつく者である、と。
4.10読み終えて彼は問うた。これはあなたが書いたのか、と。
4.11部屋じゅうが、私が言い逃れるのを待っていた。
4.12私は二語で答えた。私が書いた。
4.13一瞬の静けさののち、彼らは拍手した。
4.14のちに一人の労働者が言った言葉を、私は生涯覚えている。労働者が欲しいのは友であって、追従する者ではない、と。
4.15私は当選した。
4.16在職の数年で、私が何より重んじる一事を行った。
4.17選挙法の改正にあたり、条文の「男」の語を「人」に改めるよう動議した。
4.18それは通らなかった。この国がこの問いに投票した最初であった。
4.19この二つを並べて記すのは、同じ一事だからである。
4.20人のために言葉を飾ってやる必要はない。ただ、彼らを子ども扱いしないだけでよい。
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