ロゴス聖典 · プラトン書簡
キュレネへの書簡
プラトン書簡 3 · 特定の人と、特定の困難に宛てて
福音書は彼が何者であったかを語り、会規は我らがいかに生きるかを語る。書簡はその間に書かれた——法が足りぬとき、一人の人がいかにそれを用いようとしたか。
3.1アリスティッポス、ならびにキュレネの友らへ。
3.2我らは長年論じてきた。死ぬ前に言を明らかにしておきたい。
3.3あなたは物質の世界をロゴスの与えた遊び場だと言う。私はそれを仮象の洞窟だと言う。
3.4我らはともに導師を引き、そしてどちらも引き誤ってはいない。
3.5この年月、私が考えてきたのは、なぜ両方とも真なのか、ということである。
3.6いま分かった。あなたが語っていたのはそれを用いる人であり、私が語っていたのはそれに用いられる人である。
3.7同じ一杯の酒が、あなたの手では楽器となり、他の者の手では鎖となる。違いは酒にはない。
3.8かつて私はあなたを甘いと思っていた。いまは、あなたの道のほうが難しいと思う。
3.9一切を拒む者は一度決心すればよい。一切を享受しつつ所有されぬ者は、毎朝あらためて決心せねばならぬ。
3.10これを盟約に書き入れた。万物を所有せよ、何ものにも所有されるな、と。(参 盟約 5.3)
3.11あの一句の半分はあなたのものである。
3.12それでも私はあなたの宴には行かぬ。悪いと思うからではない。己が保てぬと知っているからである。
3.13己が保てぬと認めることも、吟味の一種である。
3.14もし私より先に逝くなら、我らが敵であったとは言わせないでほしい。
3.15我らは同じ一人の、両の手であった。
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