ロゴス聖典 · アリスティッポス福音書
遺漏——最大の法
アリスティッポス福音書 5 · 第三の証言:主権の波と、今この時に生きること
この巻は寛いで書かれた。読んで一度も笑わなかった者は、この巻を読んだのではない。
5.1この一段を私は記し損ねた。
5.2理由は体裁が悪い。その日は酒が良かった。導師の冗談を二つ書き留め、最も肝要な一句を書き忘れた。
5.3二十年後になって思い出した。
5.4ある者が問うた。何が最大の法か、と。
5.5導師は杯を押しやって言った。「誰かと共に飲め。」
5.6皆は笑った。また戯れを言っていると思ったのである。
5.7彼は言った。「私は本気だ。最も良いものを独りで食うのは享楽ではない。貯蔵という。」
5.8「快は、分けるほど増える唯一のものである。あなたがたは幾何を学んだ。自分で計算せよ。」
5.9ある者が問うた。その者が値せぬ場合はどうか、と。
5.10導師は言った。「杯は、その者が値するかどうかを知らぬ。」
5.11あの日、私は笑って、書き留めなかった。
5.12いま分かる。彼が語っていたのは酒のことではない。
5.13己の最も良いものを人と分かつことのない者は、主権者ではない。倉である。
5.14倉もまた何ものにも所有されぬ。倉とは、ただ誰も入ったことのない場所である。
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