ロゴス聖典 · エピクテトス書

語るな、消化せよ

エピクテトス書 6 · 日々の稽古。アッリアノスが講堂で記した

エピクテトス。五五年頃フリュギアのヒエラポリスに生まれ、一三五年頃ギリシアのニコポリスに没す。奴隷として生まれ、ネロの家の解放奴隷に属した。奴隷のうちに講義を聴くことを許され、のちに解放された。片脚が不自由であった。九三年頃、哲学者はローマから追われ、彼はギリシアへ渡ってニコポリスに塾を開き、生涯そこにとどまった。垣はすでに盟約第五に立てられており、この巻は立て直さない。この巻が言うのは、垣がどこに引かれているかである。事の上にではなく、事に対する君の判断の上に引かれている。彼自身は一字も書かなかった。ここにあるのは弟子アッリアノスが講堂で記したものである。(参 使徒行伝 5.48)

6.1人前で自分の道理を述べるな。行え。
6.2宴席で人がどう食うべきかを語るな。自分が信ずるとおりに食え。
6.3羊は草を牧人のもとへ運んで、どれだけ食べたか見せはしない。
6.4羊は草を消化して、毛と乳を生む。
6.5君も同じだ。読んだものを吐き出して人に見せるな。行いに変えよ。
6.6ある者が来て言う。誰それが陰で君を悪く言っている、と。
6.7弁解するな。ただ言え。彼は私の他の欠点を知らぬらしい。知っていればそれも言ったはずだ、と。
6.8これは自らを貶めるのではない。その事を、あるべき場所に戻すのである。
6.9学問を問われても、すぐに語り出すな。
6.10まず考えよ。彼が問うているのは事柄か、それとも私の演技を見たいのか。
6.11初学の者ほど語りたがる。語るほうが行うより易しいからだ。
6.12本当に身についたなら、どう食い、どう待ち、どう冤を受けるかに、人は見て取る。
6.13そこに見て取れぬなら、身についていないのだ。
6.14君の書は君が読むためのものだ。人に見せるためのものではない。
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